(2025.8.31)
大井川鉄道の無人駅の一つである神尾駅には
信楽焼のタヌキの焼き物がたくさん置かれていることは少し前から知っていた。
大井川を見下ろすことができる斜面の途中にある駅で
周囲には民家はなく、県道から細い山道を通らないとたどり着けない駅。
いつか車で行ってみよう……と思っていた。
納涼ビール列車を撮った後、大井川左岸の神座付近を通りかかった時
暗闇の中にポツンと神尾駅の灯りが見え、まさしく秘境駅だな~……と思ったよ。
神尾駅のWikipediaを読み進んでいくと
後半部分「その他」の項目の記事には車掌姿のタヌキの焼き物についての記事があり、
それは大井川鉄道SL急行の専務車掌だった石原〆造さんに関することだった。
こんなところで石原さんの名前が!
(画像はネットより)
管理人が小学生の頃、大井川鉄道のSLに乗った。
当時SLの車掌さんだった石原さんと話をしたし、いろいろな話を聞いたと思う。
握手もして「この手は絶対に洗わない!」と言ったような(笑)
そして姉妹で少ないお小遣い(お年玉?)を大井川鉄道に送ったところ
お礼としてTシャツなどが送られてきたのだ。
当時家にあった車(三菱のシャリオかな?)のシートカバーになっていたよね……。
神尾駅に置かれているマイクを持った車掌姿の信楽焼のタヌキは
石原さんが逝去後に遺族からの意向と、
有志からの寄付を受けて大井川鉄道関係者によって設置された特製品。
初代のものは2003年の土砂崩れにより遺失してしまい、2005年に二代目が設置された。
他の記事では石原さんの案内が好評で乗客からチップを受け取ることが多く
「これは自分一人で使うのではなく、多くの人々を楽しませるために使おう!」と決めて
チップを貯め、
山間の小駅である「神尾駅」に信楽焼のたぬき像を置いたのが始まりみたい。
その気持ちが多くの人たちから支持を集め、
各地からタヌキ像が送られてくるようになったという。
大井川鉄道では2024年1月から
金谷ー神尾間で1日乗り放題の切符「開運たぬきっぷ」という切符を発売していた。
普通電車とブルートレイン急行がこの駅ですれ違うのは調べて知っていた。
なので秋頃に行こうと思っていたが
少し前の短時間の集中豪雨でこの区間で倒竹があり、遅れが生じたことがあった。
これから秋に向かうにつれ、台風や秋の長雨などで雨が増える。
だから雨の少ない今の時期に行くしかない!と考えていた。
大井川鉄道を撮るようになってまだ数年。
あの時の「石原さん」という名の車掌さんはもうご存命ではないだろう……と思っていた。
まさか神尾駅を調べて、石原〆造さんの名前が出てくるとは思っていなかった。
記事を見つけた時はびっくりした。
これは車ではなく電車に乗って神尾駅に行き
「車掌さんタヌキ」をこの目で見よう!と決心した